【ネタバレ】劇場版「名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)」あらすじと感想!

紺青の拳 アイキャッチ アニメ

2019年4月12日に公開された、劇場版「名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)」 。初日で興行収入が4億を越えて、ネットで話題になっていました。

今回は予告で気になるシーンをちょっとだけネタバレしつつ、見どころや感想をお伝えしたいな…!と思います。

※この記事はタイトル通り、ネタバレを含んでいます。
(劇中のストーリーやセリフ・犯人に繋がることなど…)

ネタバレなく映画を見たい方は、記事を見る前に映画館に行って見てくださいね。

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もくじ

劇場版名探偵コナン『紺青の拳(フィスト)』のあらすじ

今回の舞台は、劇場版のコナンでは初の海外が舞台に!

マリーナベイ・サンズの屋上レストランで待ち合わせていた男女。
遅れてきた男性に突然頼んでいた飲み物を当てられ、なにかの返事も「noだ」と断られてしまった女性は苛立って席を立ちレストランを後にします。

エレベーターで降りるものの、彼女の足取りはおぼつかず、ついには賑やかなショッピングモール内で倒れてしまいます。
通行人が助けようとすると、彼女を触った人の手にはべったりと血が。

殺害されたのは、シェリリン・タンという女性弁護士。

 

通行人の女性の彼女が刺されていることに周りの人が気付いたそのとき、地下駐車場にあった彼女の車も爆発。マリーナベイ・サンズはパニックに包まれました。

殺害された彼女は、有名な犯罪行動心理学者のレオン・ローの顧問弁護士。
レオンは、先ほどまでレストランで殺害されたシェリリン・タンと一緒にいた男性でした。しかしアリバイがあるということで容疑者から外されます。

現場検証が進んでいくと、施設内のエレベーターの中からは、血がべったりついた怪盗キッドの予告カードがみつかりました。
この予告カードが見つかったことで、最も怪しい人物として怪盗キッドが浮上します。

その現場検証の後、マーライオンが血のような赤い液体を出す怪奇現象が。シンガポールの観光名所・マーライオンパークでもパニックが起きました。

 

話は変わり、物語は日本に…。

阿笠博士の家を訪ねていたコナン。

パスポートを片手に、体を工藤新一に戻す解毒薬をもらえないかと灰原にお願いしていました。しかし、答えは「ダーメ」。

コナンがなぜ、解毒薬が欲しかったかというと、シンガポールで開催される空手トーナメントに園子の彼氏・京極真の出場が決まり、園子が蘭達も一緒に行かないかと誘ってくれたからでした。

江戸川コナン名義のパスポートはないので、何とか工藤新一に戻ってシンガポールに行きたいコナンでしたが、灰原に「しつこい!」ときっぱり断られます。

 

落胆して阿笠博士の家を後にするコナン。夜道を歩く自分をつけてくる誰かの存在に気がつきます。

曲がり角で麻酔銃を向けると、そこにいたのは蘭姉ちゃん。

「ずっと待ってたんだよ」という言葉を投げかけられますその正体は、変装した怪盗キッド。

コナンは違和感を感じ後ずさるも、キッドに眠らされてしまいました。

 

気がつくと、コナンは狭く暗い中に…。

持っていたボールペンを使って外に出ると、見えてきたのはマーライオンとマリーナベイ・サンズ。

「シンガポールかよ〜〜〜!」

運がいいのか悪いのか、キッドの手によって行きたかったシンガポールに連れてこられてしまいました。

 

今回の映画の物語はここからスタートします。

『紺青の拳』の登場人物(キーパーソン)

ここでは劇場版名探偵コナン 紺青の拳に登場するキーパーソンの解説をしていきます。

【京極真】蹴撃の貴公子!

静岡県出身の杯戸高校空手部主将の18歳。園子より1歳年上の彼氏。試合中の鮮やかな蹴り技から「蹴撃の貴公子」という二つ名を持っています。

公式戦400戦無敗の記録があり「孤高の拳聖」と呼ばれるまでになりますが、国内にはもう自分より強い相手がいないということで、現在は海外で武者修行中。

古風な性格ですが、真逆の性格の園子に試合会場で一目惚れ。
(園子と静岡の事件で出会う前から一方的に恋心を抱いていました…。)

園子が露出度が高い服装をしているといつも注意する・歳下の彼女である園子にも敬語で話すような、硬派で真面目な男子高校生です。

 

名探偵コナンを普段あまり見ない方の中には、今回の映画で「京極真」を知ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

海外で武者修行中なので、本編も回想での出演が多く、本人がストーリーに登場した回数はあまり多くはありません…。

でも実は、近年の映画で人気が上がった赤井秀一や安室透よりも前から作品に登場していたレギュラーキャラクターなのです。

初登場回で園子のピンチを救い、作品が進むにつれて恋仲になった2人。

今作では、京極さんと園子の恋模様もていねいに描かれていて、京極さんのトレードマーク「ばんそうこう」の隠された秘密も明らかになっちゃいます。

 

また身体能力はコナンの世界の中でもかなり上位クラスで、人間離れしているといっても過言ではないと思っています。

  • ナイフが刺さった腕を気にすることなく、犯人を撃沈
  • 銃口の向きと引き金の動きを見て、目の前で放たれたライフルの弾を避ける
  • 日本刀などを持った50人以上いるヤクザを、蘭と一緒に全滅させる。
  • 視界が狭い状態で、自分の四方八方から放たれるBB弾を全てキャッチ
  • キッドを追いかけるために、柱を素手で倒し、シーソーの要領で天窓を蹴り破って天井へジャンプ。

今回の映画でも人間離れしたアクションシーンがありますよ!

【怪盗キッド】劇場版にも多数出演!

おなじみの月下の奇術師、怪盗キッド。

過去の劇場版にも何度も登場していますし、映画しか見ないという方でも知っている人は多いのではないでしょうか。

変装の達人で、変声機を使わずとも老若男女の声を操れる神出鬼没の大怪盗。

実は2代目の怪盗キッドで、正体は高校2年生の黒羽快斗。

 

なぜか高校生探偵の工藤新一と顔がそっくりでマスクなしで変装可能という設定があります。

キッドが宝石を集める理由は、「自身の父親・黒羽盗一を殺した謎の組織が狙っているビックジュエルを探し出す」というもの。

もともとは、コナンの作者・青山先生の「まじっく快斗」という別作品の主人公ですが、すっかりコナンのレギュラーキャラクターとして定着していますね。

 

IQ400を持つ天才なのに、今作ではまんまとワナにはまってしまうキッド。

ある時はコナンに助けられ、ある時はコナンを助ける…今回の劇場版は、ライバルであるコナンとキッドの協力関係も見どころです!

【レオン・ロー 】紺青の拳オリジナルキャラクター①

今回の映画のキーパーソンの1人、レオン・ロー。

犯罪行動心理学のスペシャリストの元警察官。2年前に退職し、その後警備会社を設立し、今回“紺青の拳”の警備をジョンハン・チェンから依頼されています。

レオンの屋敷の地下には、独自開発された最新鋭の大型金庫が設置されており、キッドが劇中で挑んでいました。

レオンは過去の劇場版の中でもトップクラスの頭脳を持つオリジナルキャラクターで、京極さんに対して心理的な揺さぶりをかけてきます。

また、声はゲスト声優の山崎育三郎さんが担当されました。

【レイチェル・チュオング】紺青の拳オリジナルキャラクター②

レオン・ローに仕える忠実で優秀な秘書。黒髪ぱっつんの美人さんです。

公式パンフレットによると、レオンとは警備会社設立前からの付き合いだそうで、信頼関係は厚いよう。

こちらもゲスト声優の河北麻友子さんが声を担当されていました。

【リシ・ラマナサン】紺青の拳オリジナルキャラクター③

犯罪行動心理学の分野から警察に協力している予備警察官。

レオン・ローの一番弟子で、彼の犯罪心理学の知識というのは、その分野の専門家として卓越していたレオンから叩き込まれたものです。

日本語が堪能で、劇中では毛利小五郎のファンだとも名乗っていましたね。

また、日本語声優は『進撃の巨人』エレン・イエーガー役や、『七つの大罪』メリオダス役などで有名な梶裕貴さんです。

予告のシーンは劇中でこんな感じ!

血を吐いたマーライオンの秘密とは?

予告の中で個人的に一番インパクトがすごかったこのシーン。

あの有名なマーライオンが血のようなもの吹き出している映像に、驚いた方も多かったのでは無いでしょうか?

予告でも一瞬しか使われていませんでしたが、実は劇中でも一瞬しか映っていません。

映画のOP前にこのシーンが出てくるのですが、第1の事件の直後、予告と同じように突然マーライオンが突然血のような液体を吹き出し、マーライオンパークもパニックになる…という映像のみです。

映画が進むに連れて、

  • マーライオンが赤い水を吐き出す事件がおこった
  • そのニュースは世界中で報道された
  • 犯人が海賊たちに「作戦スタート」の合図として起こした事件

ということが判明します。

特にマーライオンの中で人が殺されるとか、本物の血がマーライオンから吹き出すということではなかったんですね。

少年が「アーサー・ヒライ」と名乗ったわけ・名前の由来とは?

コナンに似た少し色黒の少年が「アーサー・ヒライ」と名乗るシーンは、予告の時からよく出ていました。

正体は、キッドによってちょっと肌を黒くされた、江戸川コナン。なぜ、わざわざ偽名を使っていたのか気になりますよね。

まずコナンがわざわざ偽名を使った理由から解説していきます。

今作のコナンは、「薬で体を戻して、工藤新一としてシンガポールに入国した」わけではなく、「キッドによって眠らされ、手荷物のキャリーケースの中にいれられて入国した」というのが1番の理由です。

コナンが入れられてきた、キッドのキャリーケースは特別製でした。

  • 手荷物検査のX線検査で中身がわからない特別仕様
  • 12時間酸素を発生させられる、小型の酸素発生機が備え付け
  • 長時間入っていても痛くないふわふわなクッション入り

そして、江戸川コナンとしてのパスポートはなく、またキッドの手荷物として帰国するしかないので、コナンはキッドに協力するしかなくなります。

蘭たちががコナンを見つけた時に、キッド扮する新一が「シンガポールの子ども」として蘭たちに紹介したので、とっさにコナンも合わせて「アーサー・ヒライ」と名乗ったのだと思います。

ファンの間では、予告が公開された頃から噂されていましたが、劇中でしっかり「アーサー・ヒライ」の由来を教えてもらいました。

 

アーサーは、アーサー・コナン・ドイルから。

そして気になるヒライは、江戸川乱歩の本名の平井太郎からとられていました。

 

コナンが「ぼくの名前は、アーサー・ヒライだ!」と名乗る前に、最初に蘭に名前を聞かれるシーンが映っていたのもちょっとした伏線だったのかもしれませんね。

アニメ1話のシーンがオマージュされていて嬉しかったです。

新一と蘭のラブシーン、新一は全部キッドの変装だった!

シンガポールが舞台で、あのマリーナサン・ベイズの屋上プールに蘭と新一がいる予告を見た人で、かなり期待をしていた方も多かったのでは無いでしょうか?

なんといっても今回の映画は、蘭と新一が付きあって初めての劇場版。

原作でももちろん付きあっていますが、アニメも今年の1月の修学旅行編で、蘭が告白の返事をしてお付き合いがはじまったばかり。

劇中でも、OP前にあったシーンで哀が「修学旅行の時も大変だったんだから…」と言った発言から、今作は新一と蘭が付き合った後の話と確定していたんですね。

アニメや原作も追っているファンの方は、タイムリーで嬉しかった方も多いのではないでしょうか?

 

ですが!今作で、コナンはAPTX4869の解毒薬を飲み、新一の姿になるということは1回もありません。

予告で出てきた新一の姿は全部怪盗キッドの変装だったんです…。

 

夜景をプールから見るシーンでは、蘭の方から手を繋ぎ、「もう…照れないでよ……。私たち、付き合っているんでしょ?」という最高に可愛い台詞を残してくれるのですが、相手はキッド。

キッドはキッドで、新一と蘭が付き合い始めていたとは知らず「そなの!?」と焦っていたり、コナンはコナンでプールサイドから悔しがっていたりと、それはそれで可愛いシーンになっているのですが、本物の新一と蘭のラブシーンはありません…。

ただ、新一に変装したキッドに向かって、コナンが「蘭に手をだしたらただじゃ済まさねーからな!」と言っていたり、間接的な胸キュンポイントはありました!

園子と京極のラブシーンは◎ 更に2人の距離を縮めました

園子と京極については、すごく丁寧に描かれていたな〜という印象。

お互いの魅力全開・キャラの個性がいかされている・細かな感情の変化や気持ちが伝わってきました。

私はこのカップルがとても好きなので、劇場版でこんなに動かしてくれて本当に嬉しいです。

 

今回の二人の関係を簡単に言ってしまえば、元々付き合っているカップルがちょっとすれ違うけどさらにラブラブになってハッピーエンドと言った感じですね。

劇中の2人のエピソードを紹介します。

①ナンパに絡まれる園子を助けるために颯爽と登場!

映画序盤。コマン扮するアーサー・ヒライ京極との待ち合わせのために、園子はマーライオンの側に移動。

メールを待っている園子に近づいてきたのは、中富海運社長の中富禮次郎でした。

中富が園子の肩に手を乗せた瞬間、中富のそばにいたSPたちが次々投げ飛ばされていきます。

 

投げ飛ばしていたのは、園子の彼氏・京極真。

ピンチのはずなのに、

園子「真さん〜!メールくらいみてよね〜〜!!」

京極「すみません…機械に疎いもので…」

とマイペースな会話を繰り広げる2人。

そんな会話をかわしながらも、京極は攻撃を仕掛けてきた中富をあっさり倒します。

 

ピンチを助けてくれた京極に感激し、園子は抱きつきますが、周りの歓声を浴びて自分のしたことに気づいて照れてしまいました。

②ちょっとずつすれ違う2人…

ホーカーズでお昼ご飯を食べていた2人。食べ終わり立ち上がった直後、園子たちは地元のチンピラに当たられ絡まれてしまいます。

園子を守るために京極は立ち上がりますが、レオンのマインドコントロールにかけられていたため、本来の力を出すことができなくなっていました。

 

京極が戦っている間、机の下に隠れていた園子は、道路を低速で走るパトカーを発見します。京極から「離れないでください」と言われていたにも関わらず、園子はパトカーを追いかけ走り出してしまいます。

園子を追いかけたい京極の前にはさらに新たな敵がいて、なかなか追いかけることができません。そんな時に聞こえてきた園子の悲鳴。

 

パトカーは乗っ取られていて、追いついた園子を跳ねて消えてしまったんですね。

京極から見ると、園子がパトカーを見つけたことに気がついておらず、園子が自分たちの乱闘騒ぎから逃げたように見えた→守れなかったから園子は轢き逃げに遭い、自分を責めることに繋がるのではないかと思いました。

また轢き逃げに遭った園子が入院した後、京極はレオンからミサンガをつけられてしまいます。

深夜に目を覚ました園子に「ねえ、それなに?そんなのつけてたっけ?なにかのおまじない…?」と聞かれますが、「そのようなものです」と適当な返事をしてしまう京極。

京極からしてみたら、あまりいい意味のものではありませんし、園子に対して知られたくないのもよくわかります。

その後も絆創膏のことについて園子が聞くのですが、それについても照れてしまい理由が言えずにモゴモゴしてしまいました。(理由は後述します)
ここは園子からみると、「秘密ばっかりでなにも教えてくれない」ということに繋がってしまうんですね。

 

翌日の空手トーナメントの準決勝を京極が棄権してしまったことを知り、園子は「偽りだらけの男に守られたくなんかないわ!」と言ってホテルの部屋に引きこもってしまいます。

③海賊たちによって、再び戦いに巻き込まれる

退院してからずっとホテルの自室にいた園子と、その部屋の廊下でずっと待っていた京極でしたが、再び危機が襲ってきます。

海賊たちが園子を鈴木財閥の令嬢と知って、誘拐しようとしてきました。

間一髪のところで京極がホテル内の異変に気がつき、園子を横抱きにして脱出しますが、外は大乱闘。

園子を抱きかかえたまま戦ったり、飛んだり、最終的には背負い結びでおんぶされた状態でジャマルッディンと戦うことになります。

④京極の絆創膏の秘密が明らかに

ジャマルッディンの戦いの後、園子は隙をついて京極の額に付いている絆創膏を剥がしてしまいます。

登場時からつけていた絆創膏。園子が京極にプレゼントしたバレンタインデーのチョコレートにも絆創膏がついているように、トレードマークになっていますよね。

まゆのところに傷があったのですが、絆創膏の裏には意外な秘密が。

 

京極は、お守りとして園子とのプリクラを裏側に貼って、肌身離さずつけていたんです。

それをみた園子が「なぁんだ…いつも守られていると思ってたけど、私が真さんを守っていたんだね…」と心の中で呟いていました。

その後の2人のやりとりや、蘭の「ラブラブね」のセリフであのわだかまりが解消されたのも伝わってきました。

 

園子が帰国した頃、京極さんはアメリカへまた武者修行に。

おでこにはしっかりまた絆創膏を貼っていましたし、手にはシンガポールで撮影した園子との2ショット写真が。

園子もまた到着ロビーで「真さんはやっぱどこかで戦ってないとね」と言ったセリフから2人の相思相愛っぷりが伝わってきました。

キッドと京極の直接対決は物語の中で1度きり…

今作の予告を見てみると、キッドと京極真の戦いが再び見れるような映像が流れていますが、実際に2人が対戦するのは、物語の前半部分のみ。

今作でキッドは何回か宝石を手に入れようとするのですが、その1回目で脱出を試みるキッドと京極は戦うことになります。

戦闘自体は、京極の登場に気づいたキッドからトランプ銃で攻撃。

ここのシーンでは、京極に気づいた時のキッドの表情が印象的でした。前作・ゼロの執行人で時速180kmを出した時の安室と似た表情をしていたのですが、キッドの新たな1面が見れたようでゾクゾクしました。

 

その後、京極がキッドのトランプを握りつぶし、攻撃に転じ間合いを詰めたことで、京極優位に進みます。

キッドが窮地に追い詰められますが、コナンがサッカーボールで遠距離からサポートしてくれたので、隙を見てなんとかハンググライダーで脱出することができました。

また、2人の対決の時に驚きなのが、キック力増強シューズで蹴ってきたコナンのサッカーボールを、京極は「セェイ!」とグーパンで跳ね返してしまうところ。

今まで色んな犯人を、コナンはこのサッカーボールでKOしてきました。しかし、吹っ飛ばされずに、しかも素手パンチで、あの必殺技同然のボールを楽々と返せるなんて…。驚きです。

コナンとキッドの協力関係も見どころ!

先述したように、コナンがキッドのピンチをサッカーボールで助けてくれるシーンがあるのですが、今回の映画では普段ライバル同士の2人が協力体制で物語が進んでいくところも今作見どころの1つです。

コナンがシンガポールに連れてこられた理由の1つにも「キッドが無実を晴らすためにコナンに力を借りたかった」というものがありました。

逆に、キッドも推理をするときに助けになるヒントを見せてくれたり、ラストの方で屋上プールから落ちたコナンを間一髪でキッドが助けたりという演出があります。

 

他にも劇中では、怪盗であるはずのキッドと探偵のコナンの密会シーンが描かれていて、

「握った拳になにかあるように見せるのが見せるのが怪盗で、その拳を開く前に中身を見破るのが探偵だろ?」

「解き明かしてくれよ…名探偵…。殺人というなの謎めいた拳の中身をな…。」

といったセリフをキッドはコナンに投げかけているんです。お互いの実力を認め合っている感じが出ていて良かったです…!

 

怪盗キッドとコナンが原作で初めて出会った時に、キッドはコナンに「怪盗は鮮やかに獲物を盗み出す創造的な芸術家だが、探偵はその後を見て難癖つけるただの批評家にしか過ぎねーんだぜ?」と言い放っているのですが、この頃と今はまた関係性が少し変わっているのかな…とも思ったりもしました。

キッドを撃った相手はシンガポールの警察官

予告編で、キッドが何者かに撃たれたような映像があって気になった方もいたのではないでしょうか?

キッドの怪我の原因は、地元警察官に撃たれたからでした。

第2の事件で、キッドはレイチェルを殺した犯人としてシンガポール中を警察官に追われることになります。
ハンググライダーで郊外に逃げるものの、追いかけてきた警察官に撃たれてしまい、怪我をしてしまっていたんです。

いつもは「待て〜〜!キッドォ〜〜〜〜!」と中森警部たちが追いかけるだけなんですが、海外なので警察官も警備員もみんな撃ってきます。

気のせいかいつもより常に緊迫感がありました。ED後のキッドと中森警部のやり取りを見るとちょっとだけ安心してしまいました。

映画『紺青の拳』を見ての感想!

ここからは純粋な感想です。

「哀ちゃんの着信画面が『江戸川君』でも『工藤君』でもなく『コナン君』になってたようにみえた!」とか「蹴撃の貴公子だからもっと蹴り技つかってほしかったなぁ…初期の京極さんの蹴り技を大きなスクリーンで見たかった…」とか、細かなことは挙げだしたらキリがないのですが……。

 

今回の映画で個人的に1番良かったと思ったところ・話の軸となる恋愛やミステリーにしぼって感想をまとめてみました。

背景と音楽がとっても綺麗

個人的に今作で一番推していきたい部分が、背景の綺麗さと音楽の美しさ。

シンガポールの夜景はもちろん、ホテルのプール、小五郎のおじさんのいたバーや、カフェ、どれも海外の日常や時間帯・ムードが伝わってきました。
(背景や映像で気になったところは通行人のCGの不自然さくらい。)

背景や音楽は、全編通して今回の映画で注目してもらいたいポイントの一つです。

個人的には、園子がパトカーを追い掛けるシーンの背景がとても印象的でした。日本とは違う土地、乱闘騒ぎに巻き込まれた不安、夕暮れ時。

とても綺麗なのですが、園子の不安がこちらにも伝わってくるような、美しくも恐怖感もある背景に引き込まれました。

今作では、実際にあるシンガポールの風景が背景になっているのですが、EDの実写映像を見て、リアルさに驚きました。

余裕があれば是非背景にも注目してみてもらえたらな…と思います。

 

また、終盤でタンカーがホテルに向かってくるシーンで、有名なクラシック音楽を使っているところもとても良かったです。

ドビュッシーの「月の光」。(だと思います)

視覚から入ってくるコナンとキッドの焦りとは裏腹に、蘭ちゃんの見ているシンガポールの美しい景色が音楽と一緒に表現されていました。

第三者の私達から見ると嵐の前の静けさのような緊張感もあり、劇場で鳥肌が立ったことを今でも覚えています。

園子と京極の恋模様が魅力的!

コナンの作中でも比較的早い段階でカップルになった2人の恋愛模様を、大きなスクリーンで観れて幸せでした。

原作やアニメでは、京極さんの登場があまり多くなく、出ていても園子がピンチのラストシーンのみ登場…なんてことも少なくありません。

そんな彼が、今作はメインということもあり、序盤からラストまでずっと園子の近くにいてくれて嬉しかったです。

 

また、2人の個性もしっかり出ていたところも嬉しいポイントでした。

例えばこの映画の見せ場のひとつである、京極さんの背中に、背負い結びでおんぶされてしまったシーンでは、

京極「園子さん、今度こそ絶対に離れないでください」

園子 (これじゃ離れたくても離れなれないけど…照)

真面目に言っている京極さんに対して、心の中で照れながらも突っ込んでしまう園子。すれ違っていたはずなのに、いつもの関係が安定であるんです・

キャラを壊さずに、こんなに動かしてくれて、魅力的に描いてくれて、ありがとうございますの気持ちでいっぱいです。

正直残念なミステリー要素…麻酔銃で眠らされちゃう黒幕

全編を通して感想を書く時に一番困ったことがここ。

  • 犯人の他に黒幕がいること
  • 犯人が常に先を読んでいて、キレキレ
  • キッドが犯人に見事にハメられてしまう
  • キッドが殺人をしたように見えてしまう展開

という点はとっても良かったと思うんですが、肝心の推理が穴だらけな気がして何とも言いがたい……といった感じです。

 

事件のの部分に関して、今年はモヤっとする部分はたくさん出てくるんですよね。個人的にもやっとしたのはこのような箇所です。

  • 第2の事件について、ダイイングメッセージくらいしか触れられていない
  • 犯人に対して物的証拠は特に無い
  • コナンに眠らされちゃうちょっとポンコツな黒幕
  • 捜査資料に「そんなこと書いてある?」と思うようなことを知っているコナン
  • 黒幕と他の人が繋がっている描写が無い
  • 犯人が宝石を手に入れたかった理由が「海賊を思い通りに動かすため」というのは動機として薄すぎる気がする…
  • 犯人や黒幕がどんなで形でお縄になったのかよくわからない

特に第2の被害者レイチェルに関しては、sheというダイイングメッセージを残すため・小五郎にメダルを託すためだけに登場し殺されたのではないか…と思ってしまうくらい扱いが雑に感じました。

実はレイチェルは、犯人の共犯者でもあり、黒幕に情報を流していた重要な存在。

中盤のコナンの推理と黒幕の自白でその事実が明らかになりましたが、映画を見ていてもそのポジションであった描写があまり見られなかったのがちょっと残念だったな…と思います。

まとめ:コナンのアクションや恋愛事情を見たい方はぜひ劇場に!

「コナンの世界の恋愛が気になる」「アクションが見たい」「京極真を大きなスクリーンで見てみたい!」という方には非常にオススメできる映画です!

特に『から紅の恋歌』のような、キュンキュンを求めている人にはぜひ。

今回の監督が初の女性監督ということや、女性向け恋愛ゲームが原作のアニメに関わっていたということもあるのか、恋愛描写をとても丁寧に描いてくれたと思います。

ちょっとのことですれ違ったりしまったり、見てるこっちはモヤモヤするような細かな感情の変化がキャラクターにみられるのが魅力的です。

 

アクションに関しては、盛りだくさんなんですが、特に京極さんが園子を守りながら戦うところが見どころかな…と思います。

園子を横抱きにしたまま壁を走ったり、背負ったままシンガポール最強の相手と戦ったりと、超人っぷりをよく出していました。

また、レオンにつけられてたミサンガが、キッドのトランプ銃で切られた後の京極さんは「出る作品違うんじゃない…?」と言いたくなるほど謎のオーラを纏って戦ってくれます。抱きかかえられていた園子もちょっとびっくりしていました。

 

今年は、爆発よりも格闘や銃撃戦が多いですが、バズーカーが出てきたりそれなりにシンガポールの街をボロボロに壊します。色々迫力満点ですよ(笑)

対して、「初期の劇場版のようなミステリー要素がほしい」とか、「世紀末の魔術師のようなミステリアスな怪盗キッドがみたい」という方には、あまりオススメできないかな…と言った印象です。

ミステリーに関しては、先述したようにモヤモヤが残る作品ですし、キッドも近年の作品同様、『黒羽快斗』感が強くでている印象でした。

キッドについては正体や素の部分が多く描かれてしまっているので、あの頃のようなミステリアスだけを纏ったキッドにはもう会えない気もするんですが…。

 

気になった方は是非、劇場に足を運んでみてくださいね…!

おまけ:気になる2020年の映画のメインは…赤井秀一

最後になりますが、毎年の恒例、来年のメインキャラクターについてです。

本編終了後、月と何処かの夜景が出てきた後に、スコープを覗いているような演出がありました。

聞こえてきたのは、赤井秀一の「届け、遥か彼方へ──」といったセリフ。

劇場の電気がついた瞬間に、主に女性ファンがザワザワしていました。
(私も映画が終わってからしばらくは、冷静になれませんでした)

 

来年のメインキャラクターに赤井さんが出てくるのは確定ですね。

夜景にはタワーのようなものが映っていましたが、また爆破されたり銃撃戦の会場になったりするのでしょうか…?

また、前作のゼロの執行人・今作の紺青の拳でも安室やキッドが、血走った目をしていたシーンがありましたが、来年の赤井もそんな表情をするんでしょうかね…?

あの野性味のある表情とても好きなので、個人的にこっそり期待しています。

来年のコナンの映画は2020年GW公開予定だそう。

今から公開が待ち遠しいです!!

今なら劇場版名探偵コナン過去作品も無料で見られます!

コナン 過去作配信

※2019年9月17日まで配信

本作『劇場版名探偵コナン 紺青の拳』の公開記念としまして、動画配信サービスであるHulu(フールー)にて過去21作品が完全見放題で配信されています!

配信している作品は以下の通り。

  1. 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼
  2. 名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)
  3. 名探偵コナン 世紀末の魔術師
  4. 名探偵コナン 瞳の中の暗殺者
  5. 名探偵コナン 天国へのカウントダウン
  6. 名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊
  7. 名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)
  8. 名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)
  9. 名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)
  10. 名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)
  11. 名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)
  12. 名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)
  13. 名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)
  14. 名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)
  15. 名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)
  16. 名探偵コナン 11人目のストライカー
  17. 名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)
  18. 名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)
  19. 名探偵コナン 業火の向日葵
  20. 名探偵コナン 純黒の悪魔(ナイトメア)
  21. 名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)

 

期間限定配信で、今回の機会を逃すと次はいつ見放題となるか分かりませんのでお早めにどうぞ!

Huluは現在、同時に14日間の無料トライアルキャンペーンも実施中なので何のデメリットもなくコナンの映画を見まくることができますよ。

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